高血圧は二種類存在します。一つは他に原因があって起こる二次性高血圧です。二次性高血圧の原因には、薬の副作用や高血圧以外の病気(腎臓疾患やホルモンの異常、動脈の異常など)が挙げられます。二次性高血圧は、高血圧の症状が出た際に用いられる薬が効かないことがありますが、原因となっている薬を他のものに変えたり、病気の治療をするなどして原因を排除することで症状を取り除くことが可能です。もう一つの高血圧は、本態性高血圧です。日本人の大部分が本態性高血圧であると言われています。本態性高血圧の原因は分かっていませんが、家族に高血圧の人がいたり、親が高血圧である場合は子どもも高血圧である場合が多いため、遺伝的要因が多いことが言われています。また、高血圧は生活習慣病ですが、運動不足や塩分の摂りすぎ、喫煙の習慣がある、多量の飲酒をする習慣がある、肥満など、高血圧の原因となる生活習慣がある場合は、遺伝的要因があってもなくても高血圧を起こしやすいようです。高血圧は、症状が重くなってくるまでは自覚症状がないことが多いと言われています。

しかし、血圧が下がることによってないと思っていた不愉快な症状が実は高血圧によって起こっていたとわかる場合があります。その症状は、頭痛や頭重感、頭を締め付けられるような感じ、肩こりや肩の張り、首こり、疲れやすさ、起きた時のだるさ、体が重く感じる、帰宅後に家事などの作業に取り掛かるまで時間がかかってしまう、などです。また、高血圧自体がひどくなってくると、心臓は過度に働くことを強いられ、心筋を厚くします(心肥大)。血管は、血圧の高さに耐えられるように血管壁を厚くし、長期にわたって高い圧力にさらされることによって弾力性を失い、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は血管をもろくさせるため、破れやすくなり、これが脳の血管で起こると脳出血となります。また、動脈硬化が進んでくると、血管内に梗塞ができやすくなります。これによって血流が流れにくくなるためその先へ栄養分や酸素を送ることができずに組織が壊死してくことになるのです。梗塞が脳で起こることを脳梗塞、心臓で起こることを心筋梗塞と言います。脳梗塞にしても心筋梗塞にしても、予後が良いとは言い切れない病気です。致死率が低い病気でもなく、その後の生活習慣が大きく変わりかねない病気ですので、高血圧は早めに治療して症状をひどくさせないことが大切であることは言うまでもありません。

二次性高血圧は若い人がかかることが多い

二次性高血圧は、本態性高血圧とは違う疾患が隠れていることが多いため、二次性であるということをはっきりさせておかなければなりません。二次性高血圧が疑われるのは、患者が20歳未満である場合や50歳以上で急激に発症した場合で一般的に行われる治療が効かなかった場合、血圧の高さに見合わない病気がある場合などは二次性高血圧を疑って検査が行われます。二次性高血圧を引き起こしている原因疾患を治療することで血圧の状態も安定してきますが、その疾患の治療をしていくことが長期にわたる場合は、やはり高血圧の治療を行わなくてはなりません。原因がどうあれ、血圧が高い状態を長引かせることは、他の重篤な疾患を引き落とすことにつながりかねません。心筋梗塞や脳梗塞、脳出血などを起こすことは避けるに越したことはないのです。ですので、二次性高血圧を引き起こしている疾患の治療と同時に血圧を下げる治療を並行して行うことになります。

血圧をコントロールしないことで起こる不都合な状態は多々ありますが、コントロールしておくことは案外根気がいることであったり生活に変化を起こすことでもあり、少しの努力が必要です。ですが、血圧をコントロールすることで大きな病気を防ぐことも可能です。血圧をコントロールして、QOLの高さを維持することをお勧めします。