高血圧の人に起きる初期症状とは?

血圧測定高血圧のことを「サイレントキラー」と呼ぶ医師がたくさんいます。
それは、高血圧になったからと言って、どこかが痛くなったり、体がだるくなったり、呼吸困難になったり、食欲が落ちるなどという自覚症状が特にないけど、放置すると命に関わるような合併症を引き起こすことがあるからです。
まさに、静かな殺し屋、サイレントキラーです。
中には、血圧計を買ってきたから3回測定したら、全て180/100mmHgを超えていたけど、「何これ、この血圧計、壊れてるじゃないの?不良品を買わすだなんて、ひどい電気屋だわ」と思った人もいます。
自分の血圧が高いのではなく、血圧計が壊れていると思ったようです。

家族がいて、家族の他の人が測ったら基準値内だったという場合は、自分だけが高いから血圧が上がっているのだと気づきますが、一人暮らしの人の場合は、このように血圧計が壊れているなどと思うケースも少なくありません。
また、健康診断で指摘されるまでは全く気がつかなかった、と言う人も結構います。
このように、高血圧の症状は特にないため、血圧を測らない限り気がつくということは、まずありません。
しかし、自覚症状が何もないからと言って、「たいしたことはないから、気にしなくてもいいよ」と、言うことはできません。
体の中ではジワジワと、サイレントキラーが良くない変化を起こしています。

また、血圧が高い人に、高くなる前には何か自覚症状はなかったかどうか尋ねると、次のような答えが返ってくることがあります。
「肩こりがあったけど、これは別に高血圧とは関係ないですよね」、「疲れやすくはなっていたけど、そろそろ中年期に入ったから年齢の関係だと思っていました。
高血圧と関係あるのですか」などと言う人が多いです。
肩こりや疲れるという症状は、ハードワークだった日には誰もが感じる症状でしょう。
これらが高血圧の初期症状とは断言できませんが、ごくわずかな自覚症状だったのかもしれません。
しかし、これらの自覚症状から高血圧かどうかを判断するのは非常に難しいです。
胃潰瘍や風邪であれば、お腹のどの辺がどのような痛み方をするか、喉の痛みや鼻水、咳、発熱などの自覚症状を患者さんから聞いたり問診票を見たりすれば、およその診断は見当がつきます。

ところが高血圧の場合は、血圧を測らない限り、「ああ、それは高血圧の症状ですね」と言えるような症状がありません。
高血圧かどうかを判断するのは、血圧を測ってみるのが一番良い方法です。
血圧計の数値が高くなるというのが、一番判りやすい自覚症状と言っても良いでしょう。
一家に一台、体重計があるように、血圧計も一家に一台、置いておきたいものです。
手首で計れる小型のものもありますが、正確さではやはり上腕で計るタイプのものがおすすめです。
血圧は、1日の間でも変動します。
電車が発車しそうになっていたからと階段を駆け上がった後などは血圧は上がります。
また、上司に叱られている時やプレゼンで緊張している時は、高い数値が出ることがあります。
健康診断の際も、看護師さんが美人で好みのタイプだったりすると、血圧が高い数値になってしまうこともあります。
そのために、「高血圧ですね」と診断されてしまう人もいます。
たった1回の測定で、高血圧と決めつけることは避けるようにと言われていますが、中には1回測定しただけで、高血圧だと決めつける医師もいるというのが現状です。
だからこそ、家庭で血圧を測る習慣をつけることが大切です。
医療機関で計った血圧値よりも、家庭で測定した血圧値を重視するようになってきています。

1日2回、朝と夜に測ると良いでしょう。
朝は起床後トイレで排尿してから測定しましょう。
夜は寝る前に測定すると良いでしょう。
1回だけ高いという時は、高血圧とは断言できません。
仕事のことが気になって考えながら測定すると、高い値が出ることもあります。
旦那さんにイラッとすることを言われた後に測定すると、びっくりするような高い数値になることもあります。
高い数値が続く場合が、高血圧です。
高血圧の自覚症状は、血圧を測定したら高い数値が出てそれが続くという事なので、血圧を測る習慣をつけることが、最良の早期発見方法です。

高血圧が進行するにつれて発生する症状とは?

めまい血圧が180/120mmHg以上となり、脳や心臓、腎臓、大血管などに急速に障害が進行する状態を高血圧緊急症と呼んでいます。
入院して点滴で血圧を下げる必要があります。
30歳から55歳くらいまでの若い人の高血圧患者さんに多く、高血圧の人の200人に1人くらいの割合で起きるとされています。
180/120mmHg以上であっても、心臓や腎臓、大血管などの臓器障害の可能性がない場合は高血圧切迫症と言います。
入院の必要はありませんが、降圧剤で数時間以内に血圧を下げる治療をした方が良いとされています。
頭痛や吐き気、めまいなどの症状を訴えることが多いです。

高血圧緊急症の場合は、速やかに適切な治療を始めないとさまざまな臓器に障害が起きてしまいます。
高血圧脳症と言って、脳の血流が異常に増えるために頭蓋内圧が高くなってしまいます。
その結果、頭痛や吐き気、嘔吐、視力障害、けいれん、不穏状態、めまい、意識障害などが起きます。
高血圧性左心室不全になると、血圧が非常に高くなるために心臓が全身に十分な血液を送り出すことができなくなり、肺に水が溜まってしまいます。
呼吸困難、ピンク色の痰などが見られます。

緊急搬送これら以外にも、さまざまな合併症を引き起こします。
血圧が高い状態が続くと、心臓や腎臓、血管壁にかかる負担が大きくなります。
その結果、高血圧の合併症として心筋梗塞や脳卒中、脳動脈瘤、心室性不整脈などが起きる可能性が高くなります。
心筋梗塞や狭心症になると、胸が痛くなったり呼吸困難、吐き気、めまいなどが起きます。
心筋梗塞では、ほとんどの場合は意識を失ってしまいます。
狭心症では左の胸が痛くなることが典型的な症状ですが、狭心症発作の中には左肩や左のあご、左の歯が痛いということもあるので気をつけてください。
脳卒中は、血圧が上がることで脳の血管に大きな負担がかかるために起きます。
脳の血管が破れる場合と詰まる場合があります。
脳の血管が破れる場合がくも膜下出血や脳出血、脳の血管が詰まる場合が脳梗塞です。
くも膜下出血や脳出血になると、突然の頭痛や嘔吐が起きて意識を失って倒れます。
すぐに救急車を呼ぶ必要がある重篤な合併症です。
脳梗塞になると、顔がゆがんだり、右か左か左右どちらか片方の腕や片方の足をまっすぐに上げることができなくなったり、ろれつが回らない、喋りにくい、めまいといった症状がでます。
脳梗塞は、脳卒中全体の6~7割を占めています。
この場合も時間との勝負になります。
一刻も早く救急車を呼んで適切な病院で適切な処置をしないと、命に関わったり、寝たきりになったり、日常生活に支障を来す後遺症を残したり、社会復帰が難しくなる後遺症を残したりすることになりかねません。
心室性不整脈になると、動悸やめまい、呼吸困難、失神などを起こします。
車の運転中や高所での作業中にめまいが起きると非常に危険です。
また、心室性不整脈は命に関わる不整脈です。
このように、血圧が非常に高い状態が長く続くと上記のような症状が出てきますが、これらの症状は高血圧の症状と言うよりも、合併症のために起きた症状です。
高血圧で怖いのは何よりもそれに伴う合併症です

高血圧の人が激しい頭痛や吐き気、嘔吐、顔がゆがむ、左右どちらか片方の腕や足があげられない、ろれつが回らない、喋りにくい、めまい、動悸、胸が痛い、息切れ、呼吸困難、失神など症状が出た時には、重篤な合併症を来しているサインだと思うのが妥当です。
「しばらく休めば回復するだろう、様子を見よう」などと悠長なことを言っていてはいけません。
すぐに119番して救急車を呼び、適切な病院へ搬送して適切な治療を速やかに行う必要があります。
のんびり構えていると、社会復帰が難しいような後遺症が残ったり、日常生活に何かと支障を来す後遺症が残ります。
また、寝たきりになったり、命を落としてしまうリスクさえも抱えています。

高血圧を治療するのは、このような重篤な事態になることを避けるためです。
たとえ頭痛やめまいなどのこれと言った自覚症状がなくても、日頃から高血圧対策を行うことが大切です。
血圧を下げるためにできることはたくさんあります。
減塩をしたり、運動をしたり、減量をして体重を減らしたり、血圧を下げる薬を飲んだりすることで血圧を下げれるでしょう。
心筋梗塞や狭心症や心室性不整脈、脳梗塞などの合併症になる前に、高血圧の治療を始めることが重要です。
高血圧が進行すると、心筋梗塞や狭心症、心室性不整脈、脳梗塞などを引き起こすリスクが非常に高くなります。
だから高血圧は、サイレントキラーと呼ばれているのです。
サイレントキラーとは静かな殺し屋という意味です。
サイレントキラーに命を持って行かれないようにしましょう。

高血圧を放置しておくのは危険

高血圧になっても、初期の頃は頭痛やめまいなどの自覚症状は、これと言って特にありません。
もし、偏頭痛などの症状が見られた場合でも薬で治療することができます。
しかしきちんと治療をしないと、高血圧は合併症が怖いと言われています。
それがサイレントキラーと言われるゆえんでしょう。
合併症は、心筋梗塞や狭心症、心室性不整脈、脳梗塞などが主なものです。
いずれも命に直結するような重篤な合併症です。
脳梗塞は命が助かったとしても、寝たきりになる原因の第一位です。

収縮期血圧(最高血圧とも言われる、上の血圧)が10mmHg上昇すると、男性では約20%、女性では約15%ずつ、脳梗塞やくも膜下出血や脳出血といった脳卒中になるリスクが高くなると言われています。
そして脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳卒中で死亡するリスクも約15%ほど高くなることが判っています。
それに伴って、狭心症や心筋梗塞と言った冠状動脈疾患になったり、狭心症や心筋梗塞などの冠状動脈疾患で命を落とすリスクも高くなります。
収縮期血圧が10mmHg上がると、心筋梗塞や狭心症になったり、心筋梗塞や狭心症で命を落とすリスクが15%ほど上がります。
そして、収縮期血圧が2mmHg下がると、脳梗塞や脳出血などの脳卒中で亡くなる人が年間9.13人減り、脳梗塞や脳出血になる人が年間19.76人減るというデータもあります。

高血圧はめまいや吐き気などの自覚症状がないため、高血圧だと健康診断で指摘されていても、元気だから大丈夫だと飽食を続ける人も少なくありません。
そして、呼吸困難やめまいなどの症状が出て病院へ行った時は、既に心室性不整脈だったというケースも少なくありません。
中には、突然の激しい頭痛や呼吸困難で救急搬送されるケースもあります。
救命センターで血圧を測ったら200mmHgを超えていて、家族の方もびっくりされることも珍しくありません。
まさに、サイレントキラーです。
これらのケースは、ある日突然発生するように思えます。
「そういえばお父さん、血圧が高いとか言っていたけど、頭痛やめまいがすることもなく、元気だったのに」などと言われるご家族が多いです。
しかし実は、脳梗塞の場合、脳の中では5~10年かけてジワジワと潜在的に変化が起こっていると言われています。
血圧が高いと判った時点で、きちんと治療を受ければ突然救急搬送されることはなかったかもしれません。

脳梗塞以外の心室性不整脈や心筋梗塞なども、インフルエンザのように、数日の潜伏期間で起こる物ではありません。
心室性不整脈にしろ心筋梗塞にしろ、何年もの間に徐々に体が蝕まれて起きるものです。
そしてその多くは、高血圧を放置したことが大きな原因と言われています。
突然の激しい頭痛やめまい、呼吸困難などで倒れて救急搬送されて、高血圧による合併症がわかって、やっと飽食を止めて摂生する人もいますが、救急搬送される前にきちんと治療したいものです。
高血圧は呼吸困難などの自覚症状は、これといってありません。
頭痛やめまいや呼吸困難などで倒れてしまうようなケースでは、これは高血圧の症状ではなく、高血圧による合併症の症状だと考えるのが妥当です。

血圧が高いことを指摘されたら、まずは血圧計を購入しましょう
そして、朝と夜の1日2回測定しましょう。
医師からノルバスクなどの血圧を下げる薬が出ている場合は、きちんと飲んでください。
高血圧の人の多くは、2種類以上の降圧薬を飲んでいます。
これは副作用を分散させるためであって、医者が儲け主義で、たくさん薬を出している訳ではありません。
特に自覚症状がないために放置しがちですが、高血圧は静かな殺し屋、サイレントキラーと呼ばれています。
サイレントキラーに命を持って行かれないためには、きちんと治療を受けることが大切です。
高血圧の合併症には、心室性不整脈や脳梗塞、心筋梗塞、狭心症などがありますが、いずれの合併症も迅速に適切な治療を行わなければ命を落とす危険がある合併症です。

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